東アジア 2021 2 21

書名 バイデン大混乱 日本の戦略は
著者 日高 義樹  かや書房

 副大統領のバイデン氏と大統領のバイデン氏は、
全く立場が違うので、別人と考えたほうがよいでしょう。
 大統領のバイデン氏は、中国の覇権を阻止するために、
あらゆる手段を講じるでしょう。
 これは、アメリカの覇権を維持するために、
大統領として当たり前のことを当たり前に行うということです。
 次に、台湾を守り抜くでしょう。
これは、民主主義を守るだけでなく、
半導体技術をアメリカ側にするためです。
 結局、東アジアに関しては、
トランプ政権とそんなに大差がないと思われます。
 バイデン氏には、アメリカの同盟国が、
次々と中国の「AIIB」に加盟したことが、
悔しい思いとともに強く印象に残っているでしょう。
 このようなベクトルがあるので、
日本の菅首相の早期訪米は実現しないほうがよかったかもしれません。
もし、早期訪米していたら、いろいろな宿題が出たでしょう。
 さて、この本には、興味深いことが書いてあります。
台湾は、最新鋭の潜水艦を数多く配備して、
中距離ミサイル技術も完成して、多数配備するという。
だから、アメリカ抜きでも、中国と戦えるかもしれません。
 国防をアメリカに依存する日本は、台湾を見習う必要があります。
日本は、自分の国を自分で守るという気概が乏しいのです。
 アメリカは、国内問題で忙しいので、
「日本がアメリカの代理として、
東アジアの自由と繁栄に奮闘してほしい」と思っているかもしれません。

半導体島 2021 2 14
 米中対立が深まる中、台湾が焦点になってくるでしょう。
アメリカは、台湾の民主主義を守りたいと考えています。
一方、中国は、台湾海峡における「両岸の統一」を考えています。
 私は、別の懸念を持っています。
実は、台湾は、半導体技術の集積した「島」です。
 私は、かつて台湾に行ってみたいと思っていました。
それは、台湾料理ではなく、パソコンの部品が目的です。
 パソコン自作に興味がある人はわかると思いますが、
重要な部品は、台湾製が多いのです。
 私は、台湾製のマザーボードが好きです。
そのほかにも、台湾製の電子機器を使っています。
 もちろん、アメリカも、このようなことにも注目しているでしょう。
コンピューターの頭脳であるCPUを「5nm」という微細技術で作ることができるのは、
今のところ、台湾のTSMC社だけです。
私の勝手な想像ですが、アメリカのIntel社は、TSMCに追いついていないでしょう。
 パソコンが好きな私にとっては、
アメリカと中国は、「半導体島」の取り合いをやっているように見えます。














































































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